発酵フェス糸島vol.01
江戸時代から引き継がれている生活の知恵
About
はじめに
はじめまして。
細胞美人研究家の かねやまたかこ
と申します。
福岡で甘酒を使ったファスティング施設「セルラボ糸島」代表として、乱れた腸内環境を整えながら、ヨガやカイロプラクティック等を通して人々を細胞レベルから健康に導くお手伝いをしております。
この度「発酵フェス」を開催することになりました。
調味料はもちろん、毎日のスキンケアは全て手作りの菌を活用していて、すり傷や腹痛等の薬代わりに菌、シャンプーも菌、ハミガキも菌、洗濯も菌と、菌まみれの生活を送っております。
日本でダントツにパワフルと言われている“納豆菌”や“玄米菌”は欠かせないアイテムで、他にも日本の国菌とも言われる“麹菌”から米麹を作り、甘酒としても販売しております。
そうする中で発酵仲間たちがどんどん増えていき、発酵の力、菌の力を知れば知るほど、この魅力をもっとたくさんの人に伝えたい!と思うようになりました。
菌に出会って10年以上
病気知らず!
私がここ10年以上病気知らずなのは、菌に出会ってから。
それまでは割と潔癖な方で、電車の吊り革を持つのが嫌でドアの取っ手も素手では触れなかったし、人ゴミではマスクが欠かせませんでした。
バイ菌やウィルスを避けていたはずが、なぜか定期的に風邪はひくし、便秘で冷え性だしと、今思うと生命力はかなり弱っていて、常にストレスまみれだったような気がします。
しかし、“菌や微生物のおかげで私達の免疫が支えられている”と知った瞬間から、考えはガラリと変わりました。思いきって除菌殺菌を辞めたことで免疫力が格段にアップしたし、神経質にならなくなった分ストレスも軽減したように思います。
便秘がちだったお腹の調子も整い、健康状態が安定したことで、心まで安定して人付き合いがすごく楽になりました。
ご存知ですか?
菌の世界には殺し合いがないということを。
パワーバランスはあれど、菌はどのような環境であっても全ての菌がちゃんと共生出来るように、バランスを取り合う特性を持っているそうです。この特性が自然界を支え、人と人、動物や植物、そして地球との関係を上手に保ってくれているのです。
しかし今の現状をみると、自然から人への供給は存分になされている反面、人から自然への還元は十分になされていない気がします。さらに、菌はまるで悪者扱い。除菌殺菌が当たり前となってしまった今、自然界のパワーバランスも徐々に崩れはじめ、強いモノだけが生き残る二極化社会がすぐそこに訪れようとしています。
少し立ち止まり、菌や微生物の力を借りて、人と自然との関係性のバランスが取れていた頃のように無駄のない循環型社会が作れたら最高だなと思うんです。資源を奪い合うのではなく、自然界に菌が広がることで世界にバランスがもたらされ、争いごとも減るかもしれない。そのためにまずは、私たちの食生活、身にまとうもの、生活する環境を見直すことが必要だと気付かされました。
その第一歩として、この「発酵フェス」を開催することで、「発酵がいかに効率がよく、私たちの暮らしを楽しく美味しく進化させてくれているのか」=「“菌”というものの働き」を、もっと身近に感じてもらうキッカケ作りをしたいというのが私たちの想いです。
本物に出会える場所を
作りたい!
最近巷でも“腸内細菌”という言葉をよく耳にするようになりました。発酵食品が随分見直され、塩麹やヨーグルト、甘酒などのブームが起きていますが、それとは裏腹に日本の“除菌殺菌文化”は世界トップクラスと言われ、衰えることを知りません。
市場に出回る発酵食品の多くは除菌滅菌がなされており、菌がほとんど生きていません。健康のためにと手に取ったその発酵商品が、品質保持を優先するが故に発酵を止められているという、なんとも不条理な世の中に私たちは生きています。
このままでは腸内環境が整うどころか腸内細菌の数は減る一方だし、アレルギーやアトピーなどの症状を抱える人たちが更に増え続けるのではと心配です。せっかくならば、ちゃんと菌が生きてるモノを選んで欲しい。先人達から受け継いで来た、古き良き日本の発酵文化を絶やさず残していきたい。こういう想いで伝統を守ってる方々が、日本にはまだたくさんいらっしゃいます。
例えば、一粒のお米から苗を作り、機械を使わずに一本一本手植えをし、農薬を使わずに微生物の力を借りて大切に育て、手刈りして掛け干しする手間をかけて作ったお米は生命力が全然違います。そんなお米で作られた米麹はとてもパワフルで、味噌にすると蓋をするのが困難なほど発酵が元気に進みます。だから市場にはなかなか出回らないんです。
そういった方々の商品を一同に集め、手に取り、実際に作り方を学び、彼等の知恵や知識をききながら、知ってるようで知らない“菌”について知ってもらい、菌まみれになれる場を提供したい!という想いから、今回の「発酵フェス」が生まれました。
発酵フェスが目指すところ
発酵文化を学ぶ中で、江戸時代の日本はかつて菌の宝庫で、微生物の活発な働きによって完璧で無駄のない循環システムを誇っていたことが分かりました。ゴミも排泄物も全てリサイクルし、人の糞尿までが貴重な資源として扱われ、世界から称賛されるほどに究極のリサイクル社会であったようです。
私たちは、日本の菌レベルが上がって江戸時代の頃のように発酵文化が活発さを取り戻せば、日本は世界一美しく、更に心地良い国になるんじゃないかと期待しています。それぞれの家庭で菌が根付き発酵が盛んになれば、各家庭の健康度が上がり生活も明るくなって、それが日本中に蔓延することで日本の元気の底上げに繋がると信じています。
今回の「発酵フェス糸島 Vol.01」がそのキッカケになり、ゆくゆくは日本全国でも発酵フェスがあちこちで行われるようになって、それぞれが発酵し、繋がり、日本がさらに楽しく元気な国になること。これが私たちの夢です。
発酵フェスは、“発酵”や“菌”に関連した出店者様のみで構成されております。
あえて発酵や菌に限定することで、普段全く関わりのない業種の出店者さん同士が仲良くなったり、発酵繋がりということでコラボしたりと、面白い展開が生まれています。また、コーヒーや藍染、ヘナのように「これも発酵なんだ!」という新たな発見に出会える場所でもあります。